去る5月11日(日曜日)午後1時から5時まで、鹿児島市民文化ホール4階(市民ホール)において「田代慎之助先生」による2008年コンペ課題曲講座が行われました。
会場には指導者会員の先生方をはじめ、一般の指導者の先生方あわせて46名、親子での参加が100名でした。皆さん熱心に先生のお話や演奏に耳をかたむけていました。
講座はA2級からD級までを順番にバロック・クラシック・ロマン・近現代という形式で進んでいきました。
冒頭にまず田代先生は「音楽にはこれは間違っているとか正しいということはないと思います。多々考えられるアプローチの中から自分が納得するものを各人が選んで、その方向に向かって音楽を作っていって下さい。今日の講座をその参考にしていただけたらと思います。」とおっしゃいました。その方向性を見つけるためのひとつの参考にとは言いながらも1曲1曲に対して、作曲家の生きた国、そのころの時代背景、また同じ頃にどんな作曲家がいたか、またその曲の特徴、和音の作り、音階の使い方による作曲法で曲を分析したりと様々な方向から説明して下さいました。限られた時間の中ですべての曲を演奏しながらお話なさるのは本当に大変なことだと思いますが、とても丁寧な言葉で説明して下さいました。
そしてまた田代先生の演奏の素晴らしさはなんともいえない感動です。音色の美しさ、リズムの歯切れ良さ、レガートの心地よい流れ、50曲以上の演奏をどの曲も本当に心をこめて丁寧に弾いて下さり、コンサートのようでした。鹿児島には今年で4回目という講座でしたが、ますますパワーアップしてきたという感じで感動致しました。
鹿児島での課題曲説明会には以前多くの生徒さんの参加が見られましたが、最近だんだん減少してきているのが気がかりです。昨今の忙しい子供事情もあるのでしょうけれど、今日のような素敵な演奏をじっくり聴いて、音楽の素晴らしさをぜひ感じて欲しいものです。
また今年から指導者パスポートというものが出来ていて、そのレポート用紙やシール・パスポートについての説明もありました。講座の内容や感想を書いてレポートにして提出するというもので、指導者の先生方が帰るとき受け付けに出して帰っていました。初めて提出なさる先生には白いパスポートが本部から送ってくるということで、皆さん楽しみにしておられるようでした。勉強して頑張ったらご褒美をもらえたような気分で、少し嬉しくなるような制度が出来たので自分の勉強や努力の記録として形に残しながら頑張っていこうと思いました。
田代先生には遠い鹿児島までいらしていただき、いつも素晴らしい講座をして下さり本当に有難うございました。
(Rep :鹿児島支部 本多先生 竹下先生)