5月12日(土) 小山市立生涯学習センター(ロブレ6F)において、江崎光世先生のピアノ連弾指導法講座が行われました。
当日は、「音楽性を育てるための、ピアノ連弾からのアプローチ」というサブタイトルの通り、アンサンブルにおいて 経験・学習した事をソロの演奏に移行することが、いかに合理的な学習方法であるかというお話から始まりました。音楽を楽しむことを知った子供は、いやな練習も我慢できるし、みんなで楽しく演奏しているうちに、いろいろなことが知らず知らずのうちに身についてしまう・・・アンサンブルには、そんな魅力があるそうです。
「アンサンブルが育てるソロへの効用」として、江崎先生は大きく3つのポイントを挙げていました。
1.表情ある演奏のための呼吸法
2.美しい響きを作るためのバランステクニック
3.説得力のある演奏のための楽曲の構成法
それらのお話の中で、特に印象に残ったのは 『いい音楽かどうかききわける事のできる耳を育てる』ということです。どのくらいの強さで弾けばいいか、バランスをとるのも、必ず耳で聴かなければならないし、4本の手の役割を考え、美しい響きになっているかどうか聴くのも 耳です。お話の後、実際にコンペティションの課題曲をつかって、レッスンをして頂きましたがその中でも、先生は、どんな音をだすのが美しいか、実際にやってみて判断させる場面が何度もありました。
・1度でわからなかったら、わかるまで何度でも弾いてみる
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・それでもダメなら録音して聴いてみる
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・とにかく、自分の耳で聴いて判断できなければいい音楽は作れない
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・だからこそ、それをききわける耳を育てることが大切だと、2時間の講座を通して、痛感しました。
子供に限らず、誰でも、できれば苦労したくはありません。つらい練習を積み重ねるより、楽しんでいるうちに上手になってしまったら・・・そんなうれしいことはありません。連弾を通して、そんな魔法が使える指導者になれたらいいな、いや、なれるようにもっと連弾のことを勉強しようと、とても前向きな気持ちになった講座でした。 (Report:篠田尚子)