4月21日（土）伊藤楽器YAMAHAピアノシティ船橋にて根津栄子先生の「楽しみながらの子育ての秘訣！！～5年10年先を見据えて～」という講座が開催されました。根津栄子先生は、ショパンコンクールファイナリストでピティナでもご活躍の根津理恵子さんのお母様で、また門下生の皆さんは多くのコンクールで上位入賞されていらっしゃいます。そのような先生ご自身の子育てを通しての工夫の数々をご披露頂きました。

一番大切なことは、子どもを決して怒らないこと。「いやだ」と思わせたくない、とにかく「楽しい」という気持ちにさせるにはどうすればよいか、そればかりを考えて育ててきた、というお話から始まりました。乳・幼児期から中高生時期に至るまでの、家庭での生活の仕方、具体的な言葉がけ方法、練習時の工夫、ソルフェージュの方法、指の訓練法などのポイントをお話下さいました。幼少期から、レッスンで習った事はその日の内、もしくは翌日中に復習して仕上げてしまう事が大切、そして日々の練習は常にキャッチボールであり子どもの様子を見ながら「ほめる事＝９」「直す事＝１」という感覚で。また思春期では、本人の悩みや心配事は遠くから見守る、等々、ご自身の経験を交えながらのお話に会場全体が惹き込まれました。

また先生はガーデニングがご趣味で、忙しい日々の時間管理にタイマーやスケジュール表を活用されているとのこと。資料の中の、理恵子さんの幼少期から東京藝大附属高受験までのご家庭での練習スケジュール表を見せて頂いた時は、会場内から感嘆のため息がもれました。「子どもが伸びないのは誰のせい？」というお話では、特に小学生のうちは毎日接する母にかかっている、と厳しいお言葉も！

講座の最後に先生がご考案されたフィットペダルの活用法を、生徒さんの演奏を交えながらお話頂き2時間があっという間に過ぎてしまいました。先生のお話の根源には、深い愛情が溢れていて、とても幸せな気持ちになりました。母として講師として大きな収穫のあった2時間でした。
（Report:羽石彩子）