4月3日、つくば市文化会館アルスホールに、浜中康子先生とご夫君で埼玉大教授の伊藤誠先生をお招きして、バロックダンスの講座を開催しました(つくば支部、つくばsolaステーション共催)。昨年4月に第1回を開催した際に、皆さんから「ぜひ来年も」というご意見をたくさんいただき、今回の講座が実現しました。
今回は、参加者45名のうち半数以上が初めての参加の方でしたので、もう一度基本からステップを教えていただきました。伊藤先生のヴァイオリン、そして支部長の米元えり先生のピアノ演奏に合わせてのステップです。2回目の参加者からは、同じステップを踏んでも、昨年の第1回の時と今回では、こちらの感じ方が全く違うという声が寄せられています。最後の米元先生のお話にもありましたが、繰り返すことがいかに大切かということが身にしみてわかりました。来年もまた開催予定です。
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~参加者の声より~
♪ 昨年習った基本ステップ3種類を思い出しながら、リゴド・ガボット・メヌエット・サラバンドの勉強をしました。
リゴドン・ブーレ・ガボットは2拍子系、メヌエット・サラバンドは3拍子系と、理論では理解していましたが、実際はもっと細かい分類のリズムがあることが分かりました。それに伴いステップの質も複雑になり、難しく感じました。特に跳躍のステップ、摺り足のステップ、弧を描く山形のステップは殆ど様にならず、「来年まで復習して覚えなければならないな~」と深く思います。(鈴木裕子)
♪ 多くの作曲家達が作品に残しているガボット、サラバンド、ブーレなどの『舞曲様式』。普段、演奏したり、生徒達に教える機会が非常に多い分野ですが、実際に当時のステップで踊りながら、「体」でその舞曲のリズムを感じることの難しさや重要性を、昨年に引き続き痛感致しました。
楽譜を『目』で見て『頭』だけで考えて演奏するのと、それぞれの舞曲ステップで踊りながら『体』で舞曲を感じるのとでは、歴然とした違いがあります。拍の取り方、間の取り方、テンポ感など、今までの知識が何だったのかと思うほどの違いがあると言っても過言ではないでしょう。
時代が大きく離れた当時の様子にも触れることが出来、大変貴重な講座でした。
スピード感溢れる現代から、バロック時代の音楽を探るより、音楽の原点に立ち戻って、当時の音楽を知ることの方がどれだけ大切か。遠く離れた「時代」だけではなく、遠く離れた「国」にいるからこそ、重要なだけでなく『必要』なことだと言うことを改めて強く感じた一日でした。(鎌田えみ子)
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この他にも、当日浜中先生のDVDを購入された参加者の方から、「実際にステップを踏んでいた時には気づきませんでしたが、DVDを見て踵の位置、高さ、角度が分かりました」という感想が寄せられています。参考までにご紹介します。
☆DVD
「フランス宮廷の華 バロック・ダンスへの招待 舞曲のルーツを探る」 浜中康子監修・解説、音楽の友社 6090円
「宮廷の華 バロック・ダンスへの招待~ 劇場のダンスと音楽」浜中康子監修・解説、音楽の友社 6090円
☆本
「栄華のバロック・ダンス~舞踏譜に舞曲のルーツを求めて」 浜中康子著、音楽の友社、3675円 (Report: 岡部玲子)