【実施レポ】年齢と個性に応じたピアノの"基礎"指導とは ~1/11巣鴨・江崎光世先生~

文字サイズ: |
2007/01/18

blog_070111sugamo.jpg音楽教材研究会主催、2007年第1回講座は江崎光世先生をお迎えして「年齢と個性に応じたピアノの"基礎"指導とは」のテーマでおこなわれた。東音ホールは60名近い熱心な先生方でいっぱいになり江崎先生の経験豊かなお話に引き込まれた。

まずは、自分が体験してきた良い内容、足りない学習を良く分析して生徒の指導に持って行くようにしている、という先生の基本的な指導方針をお伺いした。ピアノの指導者は演奏だけでなくソルフェージュ、アナリーゼ、鑑賞など総合的に指導することが大切であり、ピアノ指導の基礎は適期教育である、とのお話には納得だった。適期教育、発達段階によって学習、指導内容を変化させて導く事は、個人レッスンが中心のピアノ教育だからこそ指導しやすい事で、指導者は生徒を良く観察してレッスンをすることが大切な事もお話しされた。三音の模唱から始まり色々な調の和音などが弾ける様子まで、具体的にお話は進められた。

導入期には五感(耳・心・口・目・頭)を身体の中に定着させることが大事である。例えば耳を育てるには、生徒同士で演奏を聴き良い所、感じた事などをメッセージにして渡しあい、良く聴く、表現する、などを身に付けることをおこなっているそうだ。そして連弾を演奏する事により自分が音楽の中でどのようなポジションか考えて演奏することが出来るようになり、呼吸、バランスを養え、楽譜を立体的に見ることも出来るようになる、とのお話は実際の演奏ビデオで納得させられた。音色を考えて演奏することがこれからの時代にはますます大切になってくるが、それには室内楽で体験することがとても良いそうだ。他の楽器を聴きながら合わせ、その音色に引き込まれるように歌う演奏は、生き生きした素晴らしい演奏だった。練習してピアノも上手に、人間的にも成長して欲しい、また大変な所も通って欲しい、との先生のお言葉で講座は締めくくられた。 


【GoogleAdsense】
ホーム > ピアノセミナー > ニュース > 02レポート> 【実施レポ】年齢と個...