【実施レポ】『ショパンコンクール』に学ぶ~広島・諫山隆美先生~

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2006/02/03

20060203.jpg2月3日(金)広島中央支部の主催で、諌山隆美先生を広島にお迎えして「『ショパンコンクール』に学ぶ」と題した講座が行われました。講座参加者は、ピアノ指導者のみならず熱心なご父兄もおられ、2005年のショパンコンクールがいかに多くの方々の関心事であったかということを感じました。
講座はまず、これまでのショパンコンクールと今回のコンクールとの違い、そしてその難しさの説明から始まりました。次に一次予選の映像をダイジェストで見ながら、その演奏者の特徴や即日レビューでは語られなかったコンクールの舞台裏の話などをテンポよく話してくださいました。一通りコンクールの雰囲気を味わったところで、次に参加者全員で審査の疑似体験をするという楽しい企画もありました。それは15人の一次予選(ショパンのエチュードを一部分)の演奏(CD)を聞き、15人の中から自分が上位だと思う5人だけを選出するというものでしたが、実際にやってみるととても難しく、聞く側が何にこだわるかによって大きく結果が変わってくるということもわかりました。(ちなみにこの日広島での一番人気はダントツで4位に入賞された山本貴志、2位は優勝したブレハッチでしたが、3位・4位は惜しくも一次予選を通過できなかった人でした)
今回のショパンコンクールでは、アジアからの参加者が多くしかも優秀であったということ、優勝したブレハッチはずば抜けていたということ、またコンクールは課題曲(プログラミング)、審査員、ホールという3つの要素が大きく結果を左右するものである、ということが言えると述べられ、コンクールへの参加の仕方、理解の仕方、これからのピアノの勉強の仕方、コンクールの結果の捉え方などを熱く語っていただきました。特に、以前はいかに難曲をミスなく完璧に弾くか、ということが入賞のポイントだったが、今やそういう人は珍しくなくなり、音そのものの美しさ、その人の音楽的な魅力が大きく結果を左右するようになったというお話には、参加者一同大きくうなずきました。
私たちも実際に審査の疑似体験をすることでコンクールの結果というものを客観的に考えることが出来ました。
また国際コンクールを会場で聞く、ということがいかに面白く、指導する上でも将来参加する上でも教材の宝庫である事を実感しました。講座参加者の何割かは、この秋に行われる浜松国際ピアノコンクールに行くつもりになったのではないでしょうか?
2時間半という時間があっという間に過ぎ去ったとても楽しい講座でした。(Report:重野美樹)


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