秋に入っても尚残暑が残る9月22日(木)、市川連絡所では3回目となる
ピティナ・ピアノステップの課題曲ポイント講座が開かれました。講師にお招きしましたステップ課題曲選考委員の江夏祐子先生にはご多忙の中を、神奈川県より千葉県市川市内にある当事務局の島村楽器ピアノサロン本八幡店までお越しいただきました。参加された先生方は18人で、ほとんどがステップに関わったことのない方でした。
江夏先生は説明用ビデオのみではなく多くの資料をご持参され、ステップのシステムについて分かりやすく丁寧にお話いただきました。メインテーマでもある課題曲の指導ポイントについては、統計がでたばかりで当セミナーが初となる"上位選択人気曲"を題材に様々な実例をあげてご紹介いただきました。江夏先生の練習法では、導入期の生徒には年齢の数を目安に毎日新しい曲を1つ練習させ、前の日の曲も必ず復習させるといったお話がありました。初めから10段は難しいが、1段目から順番に上がっていくといつか10段目にたどり着くといった、まさにステップ(階段)のシステムの真髄がそこに現れていました。
講座の中で特に印象強く残ったお言葉は、「ザル(網)の目が粗いうち〈導入期〉は残るものが少ないが、細かくなれば人前で演奏しても多くのものを含んで人に伝えられる。それをいかに細かく仕上げていくかが指導者の腕にかかっている」といった一言でした。
課題曲の「こぎつね」を私たちが普段耳にしているイメージで聴くピアノ演奏と、ドイツの少年合唱で聴く演奏ではいかに異なるか、国ごとに異なる言葉の持つアクセントにより、原曲からイメージが変わってしまった一例をご紹介いただき、アレンジの楽しさも教えていただきました。
参加者の多くが選曲に強い関心があり、それが伺えるように質疑応答では熱い声が寄せられ、2時間の予定を大幅に超えて終了することとなりました。
最近ではステップへの参加の割合は小学生66%、中高生11%、成人4%ですが、年々成人の参加者が増えている傾向にあります。それは、社会人になっても音楽を楽しんで分かち合う人たちが増えてきているということなのです。市川連絡所では2002年5月からピティナ・ピアノステップを開催しております。また市川地区で参加したいと思っていただける為には、演奏の場の提供で終わらずに、生徒さん、指導者・ご家族・ご友人そしてアドバイザーの皆様が音楽を通じて楽しい輪を広げられるような工夫が必要だ、という事を今回の講座を通して改めて実感いたしました。ピティナ・ピアノステップ市川地区では音楽を楽しみながら交流を深める発信基地として、今後も多くの方々に親しんでいただけるようにチャレンジを続けていきます。(レポーター:市川連絡所 嘉代 美樹)
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