樋口 紀美子先生
6歳より母の手ほどきでピアノを始める。藤田晴子、田辺緑、岡部昌、永井進、神西敦子、K.ヘルヴィッヒ、H.E.リーベンザーム、W.ブランケンハイム、ディノラ・ヴァルジの各氏に師事。武蔵野音楽大学卒業の後、1974年渡独。エッセン国立音楽大学、ベルリン芸術大学、ザールブリュッケン国立音楽大学演奏家コース卒業。1977年、イタリアのフィナーレ・リグレ国際ピアノコンクールにて3位入賞。以来、ドイツ、スイス、イタリア各地で数多くのリサイタルを行なう。1980年スイスのルガノ国際ピアノコンクール「スケルツォ特別賞」。1981年以来一時帰国しては東京にて13回のピアノリサイタルを開催。「音楽芸術」「音楽の友」「ムジカノーヴァ」「ショパン」各誌で高い評価を得る。1985年東京交響楽団とラフマニノフの協奏曲第二番を協演。1993年10月にはマーラー”大地の歌”ピアノ版を邦人ステージ初演し、「音楽の友」のコンサート・ベストテンにノミネートされるなど絶賛を博す。1988年よりベルリンのフィルハーモニー、カンマームジークザールを中心に9回のリサイタル(ハンス・アードラー主催)で成功を収め、ベルリン・ピアノ界の常連としての地位を確立した。1993年の演奏会はベルリン最大有力紙「デア・ターゲス・シュピーゲル」の批評欄で「微笑む理性」と絶賛された。1994年9月、イタリアのシチリア島におけるイブラ・グランプリ国際ピアノ・コンクールでプロフェッショナル・ピアニスト部門入賞。1997年リスト・プログラムでCDデビュー、好評を博す。ピアノ教育者としては、門下から2005年、ドイツ青少年コンクール、全ドイツ決勝大会で最高点の優勝者、ベルリンとハンブルクのスタインウェイ・ピアノコンクールで1,2,3位入賞者、ケーテンのバッハ・ピアノコンクールで3位入賞者、オーケストラとの再度に渡る共演者を出すなど異例の成功を収め、高い評価と注目を集めている。ベルリン教会音楽大学ピアノ科講師、ベルリン市立音楽学校ピアノ科および室内学科講師などを歴任。ピティナ・ピアノコンペティション、ベルリン・スタインウェイ・ピアノコンクール審査員。2005年よりドイツ音楽芸術家連盟ベルリン正会員。2008年6月、浜離宮朝日ホールでの帰国記念リサイタルを機に、日本各地でコンクールの審査、講演・演奏活動を展開している。朝日カルチャーセンター新宿における講座「ピアノで弾くバッハ」シリーズはパルティータ全曲とインヴェンション全曲を既に行い2009年10月からはシンフォニア全曲を予定している。
セミナー企画内容例

徹底指導法 〜楽しく弾くバッハ インヴェンション〜

ピアニスト、ピアノ指導者として33年のドイツに滞在されて、様々な活躍をされた樋口紀美子先生。その豊富な知識と経験をいかした、バッハの新しい演奏法=“自由で(自然で)生き生きとしたバッハ演奏”とは何かを探りましょう。


ピアノで弾くバッハのインヴェンション-現代のバッハピアノ演奏の新しい可能性を求めて-

ピアニスト、ピアノ指導者として33年のドイツ滞在で得たバッハの新しい演奏法とは何かを探る。今回はインヴェンションをテーマに。チェンバロのために作曲された作品をピアノで演奏するときの可能性と問題点を、ドイツでの経験談と演奏を交えて解説する。


今こそドビュッシー 〜心にうるおいを

『ピアノに語るに任せよう・・・』と言ったドビュッシー。 彼の求めていたピアノ演奏はどのようなものだったのでしょうか。 彼に影響とインスピレーションを与えた、詩や絵画との関係性等もお話しいたします。