第2回 腕の痛みを乗り越えて
ピティナ・ピアノコンペティションには、小学2年生のとき、A1級から毎年の恒例行事のように参加を続けてきて、ピアノの目標、また練習の糧としてきました。ところが、小学5年生の途中から腕の痛みを感じ始め、ピアノを弾くにあたって、不安や不便を感じるようになりました。それでも、小学6年生C級まではそのままコンペに参加を続けましたが、中学1年生の時、思い切ってコンペはお休みすることに。今後もピアノを続けることを考えて、自分の奏法を見直し、腕の痛みを軽減するトレーニング期間にしようと、基礎練習に取り組みました。
コンペをお休みしていた年は、手の負担を考えながら、指を動かす基礎練習や、整骨院にも通い、じっくりと自分の弾き方を見つめ、体の声を聞く期間でした。腕の痛みがいつ治るものか分からない不安、毎年参加していたコンペには参加できない寂しさで、精神的にとても辛い日々でした。
こうして頑張って取り組んだ基礎練習の効果が出たのは、今年に入ったころ。春頃には腕の痛みを次第に感じなくなりました。「これでコンペに出られる!」と、1年間のお休みを経て、また今年からコンペへの参加を再開しました。
一昨年、コンペに参加していた時と比べて、練習量などは変わりませんでしたが、何より、「コンクールに向けてピアノを練習できるのが嬉しい!」という気持ちでいっぱいでした。1年間コンペのお休みを経験し、腕の痛みを乗り越えたことで、ピアノを当たり前のように弾けること、コンクールに参加できるということに、あらためて感謝の気持ちを持つようになりました。
今後は、取り組む曲もだんだん難しくなるので、技術的なテクニックの勉強もしつつ、コンペに参加を続けることで、ピアノの上達につなげていけたらと思っています。