第07回 巡礼/曲:リスト「オーベルマンの谷」
私は先日テレビを見みました。
ある韓流スターが日本の成田空港に到着しました。 彼は人形みたいにきれいな顔をして、サングラスをかけて、とてもおしゃれな格好をしていました。 そして彼はセレブらしく到着ロビーで彼を待っていたファン達にニコニコして、手を振りながら 皆に向かいました。「日本の皆さん・・・こんにちは~」彼は韓国語のなまりで言いました。そして ファン達は皆泣いたり、彼の名前叫んだり、携帯で写真を撮ったりしました。 テレビのリポータとスタジオにいるテレビの人たちはまた色々と言いました。「すごいですね」、 「イケ面ですね」などなどのコメントがありました。 とてもクラシック音楽から遠い感じがしますが・・・本当に遠いですか? リストは当時大スターでした。 彼のコンサートに来たお嬢さんたちも叫んだり、泣いたりしました。 または興奮しすぎて、気を失った女性もたくさんいました。 彼は演奏で皆に魔法をかけました。 今までだれも見た事無いヴィルトォーゾの演奏でした。身や腕を蛇みたいに動かして、リストは 一人で100人のオーケストラが弾いているように弾きました。雷ようなオクターブパッセージや弦が切れる激しい和音の所など 演奏中にお客さんが立ち上がって、本当に一人で弾いているかを確認しました。 彼はヨーロッパ中で話題になった。そして、彼の激しい演奏には、ひとつのコンサートで ピアノ3台が必要でした。彼の迫力で何台も何台も演奏中に壊れてしまった。 彼の音楽は素晴らしかったから、こんなに人気になったが、それだけではありませんでした。 実はリストはとても「イケ面」でした。彼の顔や長い髪「ロン毛」は特に女性に人気ありました。 彼は喫茶店で紅茶を飲んでから、お店出たら、周りに待っていた女性は皆彼が座っていたテーブルに急いで、 リストが飲み残していた紅茶を飲もうとしていいました。リストが触った物はすべてまるで「金」に変わるようでした。 テレビで韓流スターはマスコミのリポーターに「和食好きですか?」を聞かれました。これを見ながら、思った。 もしリスト成田空港に着いたら、日本のマスコミが彼に何を聞くかしら・・・・(ああ~考えたくない)
有名なピアニストになりたい人がたくさんいます。 私もそうだった!高校の時に私は毎週アムステルダムの中央図書館に行って、レコードを30枚借りていた。 毎日の夜をヘッドフォンを付けて、コルトーやホロヴィッツの演奏を聴きながら居眠りしました。彼らみたいに 私も有名なピアニストになる夢を毎日見ていました。 実現できるかできないか関係無く、そんな夢を持つ事は私にとってとても大事でした。 オランダと違って、日本にはコンクールはとても多いです。 ピアニストになりたい子供たちもたくさんコンクールに集まってきます。お母さんと一緒に必死で色々なコンクールを回ったり、色んな先生にレッスンを受けたりする子供もたくさんいます。 もし私は日本に生まれたら、どうなったでしょうか? 私もコンクールに行ったかな?自分の性格を考えますと、多分前向きにコンクールに行くが、落ちてきっとピアニストになる夢をやめる。 若い頃に他人と比較されて、だめと言われたら、すごく大きなショックになると思います。 刺激になるかも知りませんが、周りを見て勝負の気持ちで音楽を弾きますと、長い目で見ますと良い結果にはならないと思います。
少し前にテレビで、「天使にラブソングを」を見ました。その中で主役のウーピー・ゴールドバーグはアマさんに「どうやって歌手になるかを聞かれました。 彼女は答えたのは:「朝に起きて、一番最初に考えるのは歌でしたら・・あなたは歌手です」 私はこのセリフを忘れられない! 他人に認められても、認められなくても、どっちでも良いです。自分が音楽を何よりも好き、という気持ちが一番大事です。 それで「本物」になります。
先生にいじめられてピアノ大好きだったのに、ピアノをやめた人が山ほどたくさんいます。 素晴らしい演奏なのに、コンクールに入賞できなかったので、ピアニストになる夢を捨ててしまった人もたくさんいます。 私も周りを気にしたら、続けずに、絶対にピアノをいつか辞めたと思います。 しかし、大好きなピアニスト達の演奏を聴いて行くうちに、「有名になりたい」の気持ちは段々「僕が感じている音を出したい」気持ちに変わりました。
リストは大スターだったが、いつか彼は「何の為に生きるか?」、人生の目的を探しに旅に行きました。 彼はその人生の旅の日記を音楽で残しました。「巡礼の年」というタイトルが付いている曲集です。 彼はスイスで大自然の中に人生の源を探してから、ルネッサンスの芸術作品からインスピレーションをもらおうとイタリアへ行きます。 ルネッサンスは「生まれ変わる」という意味です。リストも大スターからもっといい人間に生まれ変わろうとしていました。 周りの皆に「素晴らしい」と言われて、最初はそれを喜んで信じていたが、リストは(他の有名な人と同じ)段々それを信じられなくなってしまったので、彼は結局「自分」を探しに行きました。
先生、審査員、コンサートのお客さん、ファン達など・・・ 周りにどう思われるか、結局は重要ではないです。 しっかり自分がやりたい事をやって、人生の道は自分で決めればいいと思います。そうしますと、絶対に成功します!
それでは、また!
ルイ・レーリンク
この曲を弾く時に、自然を表そうとがんばるより、自然に音楽を感じて演奏すればいいです。風のように身体を動かしてください。すべての関節を柔らかくして、身体全身で音楽を感じて弾きましょう。細かい事より、最初に音の流れを感じましょう。そして伴奏の音をできるだけ静かに!鍵盤を下まで押さえるより、風に吹かれている雲のように、鍵盤を軽く、そして自由に弾きましょう。 今回このビデオを収録したロケーションは千歳烏山にある:ユーロピアノでした。使用ピアノ:ベヒシュタインM/P |
オランダ出身。7歳からピアノを始め、15歳で音楽院入学。アムステルダム・スヴェーリンク音学院に於いてW・ブロンズ氏他に師事する。1996年音楽活動の為、日本に移住。「肩の凝らないクラシック」をモットーに各地で通常のコンサートから学校や施設のコンサート、香港等海外でも公演。九州交響楽団との共演、CD「ファイナルファンタジー・ピアノコレクションズ9」の演奏と楽譜監修を行うほか、CD「夢」をリリース。個人/公開レッスンや音楽講座を行い、ピアノ・音楽指導にも意欲的である。洗足学園音楽大学非常勤講師、洗足学園高等学校音楽科講師として、「演奏法」の授業 、演奏家を目指す生徒のための「特別演奏法」の授業、ピアノレッスンを受け持つ。
NHK/BSテレビ「ハローニッポン」、「出会い地球人」
TBSテレビ「ネイバリー」、TBSラジオ「大沢悠里のゆうゆうワイド」他出演。
ピアノ演奏法のページ : http://www.senzoku.pianonet.jp も作成中
演奏者のホームページ http://www.pianonet.jp