世界のコンクール紹介 JENO TAKACS Klavier wettbewerb
JENO TAKACS
Klavier wettbewerb
2012年10月17日から21日にかけて、第2回ヤングピアニストの為のJENO TAKACS国際ピアノコンクールがオーストリア、ブルゲンラント州、グラーツ国立音楽大学のInstitut Oberschutzen(Wienから100km程)で開催され、今回は私も審査に加わりました。
オーストリアではジュニアのコンクールは少ないそうで、良いコンクールを目指そうという熱意が、期間中主催者タカーチュ財団の方々や、スタッフの方々から大いに伝わりました。
このコンクールは2年に1度づつ開催され、ブルゲンランド州出身のジェノ・タカーチュ(1902‐2005)の作品を各カテゴリー受験者は1曲~2曲プログラムに含むということが特徴です。その他に課題曲として、
Aカテゴリー (2000年/2001年/2002年生まれ) |
古典の曲(速い楽章)を1曲+複数の曲を合わせて最大15分まで。 |
---|---|
Bカテゴリー (1997年/1998年/1999年生まれ) |
古典のソナタから1楽章+複数の曲を合わせて最大20分まで。 |
Cカテゴリー (1994年/1995年/1996年生まれ) |
スカルラッティ のソナタ+複数の曲を合わせて最大35分まで。 |
審査員
入賞者演奏会
ウィーン、フライイング6番地 リストの滞在した家
ウィーン、コールマルクト9 ショパンが滞在した家
グラーツ国立音大教授の池場文美氏
(ミュンヘン留学時代以来の再会です)
ホテルの前のハロウィンのかぼちゃ
これも個性的ですね。
賞金は、
1位 | 2位 | 3位 | |
---|---|---|---|
Aカテゴリー | 800€ | 500€ | 300€ |
Bカテゴリー | 1200€ | 800€ | 600€ |
Cカテゴリー | 2000€ | 1200€ | 800€ |
その他に、
全カテゴリー中ベストなタカーチュ演奏者に対し、500€
入賞者披露演奏会での聴衆賞 200€
ドブリンガープライス 200€
グラーツ国立音楽大学で開催の室内楽マスタークラスの奨学金、受賞者には滞在費の奨学金、ウィーン、ベーゼンドファーサロンのインペリアルでの練習の機会が与えられます。
1回で全曲弾くリサイタル形式の審査でしたが、長い時間弾ききることは参加者にとって大変良い勉強になった様でした。
参加者はオーストリア、チェコ、ハンガリー、ロシア、ドイツ、アジアと実に多様で演奏も子供ながらにも、個性豊かで自分の主張があり、とても勉強になりました。
今回は日本の小学生がAカテゴリー二位と聴衆賞と滞在費の奨学金を頂きました。
現地の練習は大学の施設なので、レッスン室で朝から夜まで十分にでき、日本から行った参加者には助かりました。
移動もシャトルバスで随時送迎して下さり、スタッフの手厚いサポートのもと、安心してコンクールに集中することが出来た様です。
コンクールを通し、年令の若いうちから異文化に接したり、行き帰りはWienを経由するため、約650年の歴史をもつハプスブルグ帝国の遺産や、芸術の香りあふれるウィーンの文化に触れることは、日本の若い世代の人たちに良い経験になる事と思います。
次回は2014年10月の予定です。
コンクールの受賞者演奏会の動画は、コンクールのHPからご覧になることが出来ます。
公式HP URL:http://www.takacscompetition.org