第27回 ヴァルデモサ・ショパン・フェスティバル/根津理恵子さん
2007/10/23
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レポート◎根津 理恵子 |
受講生とのひとこま |
今までの出演アーティスト(クリックで拡大) |
8月の半ば、スペイン・マヨルカ島で開かれたショパン・フェスティバルにてリサイタルをさせて頂きました。
ショパンとサンド母子がひと冬を過ごした「ヴァルデモサ」という村にある修道院で、1981年から毎年夏に行われるこのフェスティバルには、これまでチェルカスキーやブレンデルなどの巨匠をはじめ、歴代のショパンコンクール入賞者などが出演されています。
このような由緒ある催しに、日本人として初めて出演させて頂けたことを光栄に思っています。
ショパン達が過ごした場所やショパンの時代から変わらない風景にも触れ、ショパンの「気」を感じながらの思い出深いステージとなりました。
リサイタルのプラグラムは、ショパンとパデレフスキ。1930年に発足したマヨルカのショパン委員会(ヴァルデモサ・フェスティバルの元祖)の初代表として活躍したパデレフスキを讚えての構成にしました。
フェスティバルのディレクターさんからお花を戴く |
2007年8月16日(木)
現在 Diario de Mallorca(マジョルカの新聞)
批評/音楽
現在 Diario de Mallorca(マジョルカの新聞)
批評/音楽
(抜粋)
若い日本の演奏家根津理恵子はたくましく高潔なピアニストであり、創造的な個性を持つリーダー、音楽家、詩人であって現代のピアニストたちから不当に忘れられているパデレフスキの作品を演奏するピアニストの模範である。
根津理恵子はこのすぐれた政治家・音楽家の2つの作品を取り入れた。
「メロディー op.16-2」 と 「ソナタ op. 21」であり、後者はその難しさと天才的な作曲において不朽の名作にたとえられる。リストとプロコフィエフを天才的に混ぜ合わせたようであって、心の奥底からの悲しみと同時に動揺を与え、そのスピリットはショパンのようである。そして彼女の演奏によって強調されたのは、対照をなす激怒と流れるようなすばらしいハーモニーであった。
彼女はパデレフスキを演奏するだけで、その演奏会へ行くことを正当化できるソリストとして位置づけできる。その演奏は、まちがいなくまれなことであり、聴衆に熱狂をあたえた。熱狂は圧倒的であった。
若い日本の演奏家根津理恵子はたくましく高潔なピアニストであり、創造的な個性を持つリーダー、音楽家、詩人であって現代のピアニストたちから不当に忘れられているパデレフスキの作品を演奏するピアニストの模範である。
根津理恵子はこのすぐれた政治家・音楽家の2つの作品を取り入れた。
「メロディー op.16-2」 と 「ソナタ op. 21」であり、後者はその難しさと天才的な作曲において不朽の名作にたとえられる。リストとプロコフィエフを天才的に混ぜ合わせたようであって、心の奥底からの悲しみと同時に動揺を与え、そのスピリットはショパンのようである。そして彼女の演奏によって強調されたのは、対照をなす激怒と流れるようなすばらしいハーモニーであった。
彼女はパデレフスキを演奏するだけで、その演奏会へ行くことを正当化できるソリストとして位置づけできる。その演奏は、まちがいなくまれなことであり、聴衆に熱狂をあたえた。熱狂は圧倒的であった。
コンサート会場となった修道院
(700年以上の歴史を持つ)
修道院の一室からの風景
(ショパンの時代から全く変わっていない)
修道院内の薬局
サンドもここでショパンのための薬を調合していたとか。
サンドもここでショパンのための薬を調合していたとか。
ショパンの頃からある井戸
(現在は物置きになってしまっていますが...)
修道院内の教会
ピティナ編集部
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