浜コン:1次予選4日目レポート
2009/11/11
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1次予選4日目。いよいよ中盤を越え、85名を聴く長丁場の1次も終盤戦です。今日は、日本人コンテスタントが4名も登場(しかもそのうち3名は連続で演奏!)とあって、客席も、平日にも関わらず、コンテスタントのご家族・友人知人など、応援団が数多く詰め掛けていました。
4日目のピアノ選択は以下の通り。
85 Krzysztof TRZASKOWSKI(22) Yamaha
79 TAKAGI Ryoma(16) Yamaha
98 Darrett ZUSKO(24) Yamaha
--
59 Margarita MUZYCHENKO(24) Yamaha
92 YE Sijing(18) Steinway
63 Dmitriy ONYSHCHENKO(26) Yamaha
--
01 Aliya AKBERGENOVA(26) Yamaha
61 Silvan NEGRUTIU(25) Yamaha
07 CHANG Sung(23) Yamaha
--
60 NAKADA Mizuho(23) Yamaha
90 YAJIMA Aiko(27) Steinway
32 KATO Daiki(19) Yamaha
66 Sun-A PARK(21) Yamaha
--
26 HAN Yoonjung(24) Steinway
95 ZHANG Qiongna(23) Steinway
52 Pavel MINGALYOV(21) Yamaha
Yamaha 12名、Steinway 4名
(4日間累計:Yamaha 41名、Steinway 18名、Kawai 7名)
1時間強の夕食休憩の間も、ステージ上では交代でピアノ調律が行われます。下の写真は、次のコンテスタントが弾くヤマハ(中央)調律師さんが調律を終え、舞台中央奥に設置されているスタインウェイの調律師さんが入って音を拾っているところ。調律師さんたちにとっても長丁場です。
日本人コンテスタント4名(高木竜馬さん、仲田みずほさん、矢島愛子さん、加藤大樹さん)は、それぞれの緊張をたくさん抱えてステージに立ったことが、ひしひしと感じられ、聴いているこちらも、思わず手に汗握り、客席皆が応援団となっているかのようでした。彼らのベスト・パフォーマンスやポテンシャルがどれだけ素晴らしいものか知っている身としては、ドキドキ・ハラハラのステージでしたが、それぞれが、精一杯の音楽と真摯な音をホールいっぱいに奏でました。
海外のコンテスタントはどうだったでしょうか。
最初に登場したKryzysztof TRZASKOWSKI(ポーランド、22歳)は、2005年のショパンコンクールにも出場していたピアニスト。温かい音で淡い雰囲気に作りよくコントロールしたバッハから、「ショパンの国」から来た音がします。ショパンのノクターンでも、やや響きが多いものの、歌いまわしや音自体に気品があり、トップバッターの重責を果たしました。
今日の十代もやはりすごいレベル。YE Sijing(中国、18歳)は、バッハから、ハーモニーや実際に鳴った音の響きに鋭敏に対応し、消えていく音を最後まで良く聴くという基礎能力の高さがよく分かります。今回名演が続いているリストのハンガリー狂詩曲第6番では、伸縮や自由さは不足しベストとはいかないものの、ピアノをよく鳴らして畳み掛け、充分に聞かせました。
続くDmitriy ONYSHCHENKO(ウクライナ、26歳)は、既に2002年のチャイコフスキーコンクールで第5位に入賞している常連。バッハ、モーツァルトともに、ある意味非常に抑制し、一筆書き的に大きな流れで描いていきます。部分はそっけないけれど、数小節、数ページ単位で大づかみにしてしまうタイプの音楽。難曲のブラームスも、キリっとした響きとテクニックでコントロールし、むしろもっと情熱を出してもよいのではと思わせるほどにクールにまとめました。同じくウクライナのPavel MINGALYOV(21歳)は、テクニック的に少し危ういところはあるものの、バッハやハイドンのちょっとしたモティーフの作り方一つにセンスがあり、またcresc.やdim.のスパンが長く、滑らかに決まるので、息の長い音楽を形作っていきます。決して音のパレットは多くないのですが、透き通った品の良い音で魅了しました。
明日は、いよいよ1次予選最終日。明日だけは、10時から開演し、19時05分まで演奏という長丁場。その後、引き続き結果が発表されます。85名の精鋭は、25名に絞られる予定です。
4日目のピアノ選択は以下の通り。
85 Krzysztof TRZASKOWSKI(22) Yamaha
79 TAKAGI Ryoma(16) Yamaha
98 Darrett ZUSKO(24) Yamaha
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59 Margarita MUZYCHENKO(24) Yamaha
92 YE Sijing(18) Steinway
63 Dmitriy ONYSHCHENKO(26) Yamaha
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01 Aliya AKBERGENOVA(26) Yamaha
61 Silvan NEGRUTIU(25) Yamaha
07 CHANG Sung(23) Yamaha
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60 NAKADA Mizuho(23) Yamaha
90 YAJIMA Aiko(27) Steinway
32 KATO Daiki(19) Yamaha
66 Sun-A PARK(21) Yamaha
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26 HAN Yoonjung(24) Steinway
95 ZHANG Qiongna(23) Steinway
52 Pavel MINGALYOV(21) Yamaha
Yamaha 12名、Steinway 4名
(4日間累計:Yamaha 41名、Steinway 18名、Kawai 7名)
1時間強の夕食休憩の間も、ステージ上では交代でピアノ調律が行われます。下の写真は、次のコンテスタントが弾くヤマハ(中央)調律師さんが調律を終え、舞台中央奥に設置されているスタインウェイの調律師さんが入って音を拾っているところ。調律師さんたちにとっても長丁場です。
日本人コンテスタント4名(高木竜馬さん、仲田みずほさん、矢島愛子さん、加藤大樹さん)は、それぞれの緊張をたくさん抱えてステージに立ったことが、ひしひしと感じられ、聴いているこちらも、思わず手に汗握り、客席皆が応援団となっているかのようでした。彼らのベスト・パフォーマンスやポテンシャルがどれだけ素晴らしいものか知っている身としては、ドキドキ・ハラハラのステージでしたが、それぞれが、精一杯の音楽と真摯な音をホールいっぱいに奏でました。
海外のコンテスタントはどうだったでしょうか。
最初に登場したKryzysztof TRZASKOWSKI(ポーランド、22歳)は、2005年のショパンコンクールにも出場していたピアニスト。温かい音で淡い雰囲気に作りよくコントロールしたバッハから、「ショパンの国」から来た音がします。ショパンのノクターンでも、やや響きが多いものの、歌いまわしや音自体に気品があり、トップバッターの重責を果たしました。
今日の十代もやはりすごいレベル。YE Sijing(中国、18歳)は、バッハから、ハーモニーや実際に鳴った音の響きに鋭敏に対応し、消えていく音を最後まで良く聴くという基礎能力の高さがよく分かります。今回名演が続いているリストのハンガリー狂詩曲第6番では、伸縮や自由さは不足しベストとはいかないものの、ピアノをよく鳴らして畳み掛け、充分に聞かせました。
続くDmitriy ONYSHCHENKO(ウクライナ、26歳)は、既に2002年のチャイコフスキーコンクールで第5位に入賞している常連。バッハ、モーツァルトともに、ある意味非常に抑制し、一筆書き的に大きな流れで描いていきます。部分はそっけないけれど、数小節、数ページ単位で大づかみにしてしまうタイプの音楽。難曲のブラームスも、キリっとした響きとテクニックでコントロールし、むしろもっと情熱を出してもよいのではと思わせるほどにクールにまとめました。同じくウクライナのPavel MINGALYOV(21歳)は、テクニック的に少し危ういところはあるものの、バッハやハイドンのちょっとしたモティーフの作り方一つにセンスがあり、またcresc.やdim.のスパンが長く、滑らかに決まるので、息の長い音楽を形作っていきます。決して音のパレットは多くないのですが、透き通った品の良い音で魅了しました。
明日は、いよいよ1次予選最終日。明日だけは、10時から開演し、19時05分まで演奏という長丁場。その後、引き続き結果が発表されます。85名の精鋭は、25名に絞られる予定です。
ピティナ編集部
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