読譜はただ、記号として、音やリズムを読み取るだけではなく、そこから読み取りそれに自分の感性を加えて、演奏で表現することが本当の意味だと思います。
その楽譜から色々なものを読み取る事が、楽しくなると良いですね。
そこで、音が選ばれて形に成っている「音型(モチーフ)」からどんな事が感じられるか、考えてみたいともいます。もちろん私の主観によるものですが。
○音階2度で出来ている順次進行「ドレミレド」「ドレミファソ」「ソファミレミ」など(他にもたくさん)=「なめらか」「柔らか」「レガート」「ふわふわ」「風」「平和」「優しい気持ち」
○飛んでいる(跳躍している)音程=「いきいき」「元気いっぱい」「うれしい!」
○飛んでいる音程が下がる時=「悲しい」「ふわり降りてくる」「体操選手の着地」
○飛んでいる音程が続く時=「劇的!」「聴いて!!」「叫び」
○7度の跳躍=「最も緊張感あり」「大切」「決める」
○増4度、減5度=「悪魔の音程」「不思議な音程」
○増2度=「不気味」「しのびあし」「アラビア風」
○2音の繰り返し(ソラソラソ)(ミレ#ミレ#ミ)など=「キラキラ」
○臨時記号(#)が入っている音型(ソファ#ソラソ)など=「おしゃれ」「さりげなく」
○臨時記号(♭)が入っている音型(同主短調の場合が多い)=「かげ」「薄暗い」「さびしい」
○同じ音の連続=「(強く)言いたい!」「おねだり」
○半音階=「不気味」「重い足取り」「大切」「微妙な変化」
○その調の調号の次の#=「転調の合図」「属調の借用=ドッペルドミナント」
まだまだ色々あると思います。いちいちこんな風に考えていたら音楽が進まないと思われるかもしれませんが、大切だと思われるところは、そのモチーフに興味を持って、特徴を考えてみるのはどうでしょう?
イメージが沸き、愛着が生まれると良いなと思います。
武蔵野音楽大学ピアノ専攻科卒業。武田宏子氏・吉岡千賀子氏に師事。バスティン・ メッソードの講師として全国各地で講座を行う一方、地元鹿児島ではピアノ指導法研 究会を主宰。生徒育成においては、ジュニア・ジーナ・バックアゥワー国際コンクー ル第2位輩出のほか、長年にわたりピティナ・ピアノコンペティションにて高い指導 実績を全国にアピール。特に1999年度は、ピティナ全国決勝大会のソロ・デュオ・コ ンチェルト部門に計7組の生徒を進出させ、ソロF級で金賞、コンチェルト初級で優 秀賞などを受賞した。導入期から上級レベルの生徒までまんべんなく育て上げる指導 法は、全国のピアノ指導者の注目の的となっている。ピティナ正会員、コンペティシ ョン全国決勝大会審査員。ステーション育成委員会副委員長。
トラックバック(0)
トラックバックURL: http://www.piano.or.jp/mt/mt-tb.cgi/9683