第27回 丹内真弓さん
丹内真弓さんにお越しいただきました。
(ピアニスト、作・編曲家 )
【主な出版物】「ポップ・ピアノ・アンサンブル」(東音企画)「1分勝負クラシック」「オケと弾くクラシックピアノ」(リットーミュージック)「感性が目覚める7つのピアノレッスン」(共著)(ドレミ楽譜出版社)他多数。全日本ピアノ指導者協会正会員。ステップ課題曲選定委員、ステップアドバイザー。日本音楽著作権協会会員。
オフィスタンナイ主宰 ホームページ http://piano.a-3mt.com/
(このイラストも作品のひとつです⇒)
ええ。幼少の頃に地元の音楽教室に入り、その後広島のヤマハセンターに通うようになってからは、JOCやエレクトーンで全国大会に出場させていただいたりと、貴重な経験を積むことができました。その頃の将来の夢は、ヤマハ音楽院に行くことと、エレクトーンプレーヤーだったんです。
実は高校に入り、進路を決めたときからなんです。進路で散々迷っているときに、広島センターの特別講師の方に音大受験を勧められたのですが、それまでピアノは全くやっていなかったので、まともに取り合ってくれる先生は周りには皆無。そこで、友人のピアノの先生に頼み込んでみていただくことになり、それこそツェルニーやバッハの一から、すごい勢いで勉強して、これ以上ないっていうくらい練習しました。悔いが全く残らないくらい頑張ったので、清々しい気分で受験することができたら、ピアノ科に合格してしまったんです(笑)。
そのとおりです。受験で弾くのは数曲で済みますが、入学してからはそうはいかない。音大の最初のピアノレッスンでは、「あなたよくこれで入ったわね」と言われる始末でした。音大入学と同時に、ヤマハ音楽院でジャズやエレクトーンも勉強し、プレーヤーの仕事もしていたので、とにかく練習してもしても時間が足りない。そこで一大決心をして、ジャズの方を一年お休みして、クラシックに専念した時期もありました。また、一度挫折して気になっていた「和声楽」も個人的に先生についてマスターし、音大卒業までの目標であった、ヤマハのグレードトリプル3級(ピアノ、エレクトーン、指導)も無事取得できました。が、私の中では「クラシックピアノ」に対するコンプレックスはずっとついて回っていて、現在も研鑚を積んでいるところです。
センスのよいアレンジをする方は、膨大な量の音楽を聴いていて、アレンジヒントとなる引き出しが多いものです。そんな方にあやかりたいと思いつつ、普段からピアノに限らず、いろんな曲を注意深く聴いてアンテナを張っています。1曲を何種類も聴き比べることも、楽しみながらやっています。
とにかく原曲をよく知る、聴くことでしょうね。私も、朝はクラシック、夜はジャズと、それこそ浴びるように聴いています。ポピュラーは、元はアンサンブル形態のものが多いので、ピアノで演奏する場合には、良い楽譜、アレンジを見抜く目も必要です。ステップポピュラー課題曲は、洗練されたアレンジ揃いなので、ぜひこの宝の山を活用していただきたいですね。
では、ここで課題曲のアドバイスをお願いします。(右上欄参照)
今までいろいろな編曲や演奏活動もしてきましたが、一人で弾くより「伴奏」が性に合っているようで、楽しいですね。伴奏によって演奏者が輝く瞬間があるのですが、その土台を作って差し上げたい、その方々と一緒に新しい音楽を作っていければと思っています。
ポピュラー指導法(ステップ課題曲)セミナー
■ 日時:2014年5月11日(日)13:00~16:30
■ 会場:東音ホール
■ 内容:2014年度ステップポピュラー新規課題曲の演奏・指導のポイント
■ 講師:佐土原知子、丹内真弓