わくわくポピュラーガイド

第09回 デュエットゥ(かなえ&ゆかり)さん

2009/06/01
楽譜のご紹介
いいことがありそう!
いいことがありそう!
■ キングレコード■ 2,800円+税
■ デュエットゥ
デュエットゥ 笑う連弾・泣く連弾
デュエットゥ 笑う連弾・泣く連弾
■ 音楽之友社■ 1,470円+税
■ 木内かなえ・ 大嶋 ゆかり著
デュエットゥ 踊る連弾・歌う連弾
デュエットゥ 踊る連弾・歌う連弾
■ 音楽之友社■ 1,470円+税
■ 木内かなえ・ 大嶋 ゆかり著
 連載9回目は、コンサートやラジオ、テレビで活躍中の人気デュオ、"デュエットゥ"のお2人のご登場です! (掲載:Our Music279号/2009年4月30日発行より)
デュエットゥ(かなえ&ゆかり)さん
【演奏動画】
春休みトークコンサート祭り
デュエットゥ(かなえ&ゆかり)さん
木内佳苗、大嶋有加里による、連弾と2台ピアノを専門とするピアノデュオ。共に高松出身。小さい頃から同じピアノ教室でいっしょにピアノを習い、共に同じ高校・大学へ進学。1994年東京音楽大学在学中にデュオを結成。1997年英国王立音楽院卒業後、ピアノデュオディプロマを取得。1998年ブルガリアで行われた第3回「Music&Earth 国際器楽コンクール」ピアノアンサンブル部門で第1位受賞。巨匠ジャン・フルネの指揮のもと日本フィルハーモニー交響楽団と共演、他オーケストラとの共演も多数。作・編曲もてがけ、楽譜『踊る連弾!歌う連弾!』『笑う連弾!泣く連弾!』を音楽之友社より出版。『いいことがありそう!』『ボレロ!!』『バッハ連弾パーティー』他、今までに5枚のCDをキングレコード、クリエイティブコアよりリリース。趣向をこらした楽しいコンサートを全国各地で行うなどピアノデュオの新しい可能性を切り開いている。西日本放送のラジオ番組「波乗りラジオ WEEKEND FEVER」のレギュラーパーソナリティーを務めるなど各方面で活躍中。オフィシャルHP http://www.duetwo.com/
ゆかりさんは、小さい頃から"かえる"が大好きで、置物のコレクションも相当数お持ち。かなえさんは、キューバへの音楽使節をきっかけに始めた、ラテンダンス(サルサ)にハマッてるんですって。
※キューバ音楽紀行(学校コンサート等)の詳細はこちら
インタビュー

デュオが誕生するまで
─ お名前の由来は?

私たちの恩師、ロナルド・カヴァイエ先生が、国際的に通用するようにと命名してくださったのですが、連弾(デュエット)&2台ピアノ(トゥピアノ)を組み合わせた造語です。

─ デュオを組まれてから15年、順風満帆のご活躍ぶりですね。

いえいえ。デュオ結成後、まずピティナコンペの特級をこの東音ホールで受けたのですが、そのときは予選次点。ショックで2日間泣き明かしたんですよ。でもこの経験があったからこそ、その後頑張れたんだと思います。なので、このホールが私たちの出発点ともいえるかも(笑)。

─ 留学後はどのような勉強をされたのですか?

ハンガリーの作曲家、クルターク氏の作品『遊び』(日本では全音楽譜出版社刊)で音作りの勉強をしました。リラックスして、7つの音だけで同じ空気感を作るのですが、相手の音を聴いてそれに反応するのはとても難しく、1年ほどはこのトレーニングばかりでした。今でもウォーミングアップで行っていますが、音の作り方などが自然に身体に入ってきて、演奏しやすくなるんですよ。

幅広いジャンルを演奏するコツ
ピティナ本部事務局内東音ホールにて
▲ピティナ本部事務局内東音
ホールにて
─ 課題曲にも入っている、『ベートーヴェン&モーツァルト連弾パーティー』の完全対応CDも出されてますが、「連弾は音が先にあると助かります!」と大変好評ですよ。

それはうれしいですね。ポピュラー特有のノリが必要な曲も多く、しかも手書きの楽譜が録音当日の朝に届いたりと、それは大変だったんですよ。ポピュラー曲の場合は、私たちは弾くパートを逆にしたりと、音作りも工夫しています。

─ 新刊『笑う連弾・泣く連弾』も、ブギウギ版《ぶんぶんぶん》、情熱的で華やかな《カルメン・メドレー》、鍵盤ハーモニカの持ち替え可能な《チャールダーシュ》など楽しい曲が満載ですね。

コンサートで好評だったものばかりなので、発表会などでも大いに活用してください。幼少の頃、「ピンクレディーの曲を弾きたい!」というのがピアノを習い始めたきっかけなので(笑)、かっこよい《UFO~ラテン版!!》も入れました。ラテンダンスを習っているのも、アレンジや演奏に役立っていると思います。

─ ではここで、ステップ課題曲《エンターテイナー》について、アドバイスを。

ポイントは冒頭の弾き方です。ピアノで弾く前に、歌って受け渡しの練習をするとよいでしょう(譜例参照)。私たちは、楽屋でもよく歌います。歌えば、相手の呼吸も間の取り方もわかりますよね。CDも参考にしていただければと思います。

─ 最後に、読者の皆さんに一言お願いします。

連弾は、「相手の間違いは自分の間違い」と思うくらいパートナーのことを考えて、助け合いの精神で演奏して下さい。そして最後はやっぱり「心から楽しんで演奏する!」ということですね。

課題曲ワンポイントアドバイス
※出典:『デュエットゥ 踊る連弾・歌う連弾』より

ピティナ編集部
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