ピアノとコーチング

第02回 「優位感覚」

2006/09/01

秋!フレッシュな気持ちでスタートを切る為のコツがあります 。

身の回りを見回してみてください。
ピアノに集中できる環境は整っていますか?
気がかり、妥協している事が多いと、行動が起こせなくなって しまいます。
「まあ、いいか」「仕方ない」「面倒くさい」と思って、手を つけずにいた事をまずは書き出し、どんどん片付けて みましょう。
スペースが空き、エネルギーレベルが上がります。
そして、身軽になり目標に集中しやすくなります。

さて、今回は学習スタイルについてのお話をしましょう。

私達はレッスンの中で、生徒さんの長所を活かし、弱点を伸ばすために日々、工夫と努力を重ねます。

耳で聴いてすぐに覚えて弾けてしまう子、譜読みがとっても速い子、イマジネーション豊かな子、繰り返し練習していったん身についたことは忘れない子。
さまざまなタイプの子供たちがいます。
人によって、右利きと左利きがあるように生徒さんの使い慣れた感覚を知り活用することで、快適にレッスンも進めるための方法をご紹介したいと思います。

まず自分の学習スタイルを知るためのテストがあります。
どの感覚が1番自分にフィットするでしょうか?


【解説】

1番の人  聴覚系 Auditory
  静かな環境でこそ集中できるタイプです。騒音に弱く、良い音に敏感です。耳から聴いたことは忘れにくいけれど、見たことは忘れやすかったり複雑な楽譜に抵抗があったりします。

2番の人  言語感覚系 Auditory Digital
このタイプは、解説を読んだり、アナリーゼをするのが得意です。人に説明することでより理解が深まります。

3番の人  視覚系 Visual
楽譜を色付けしたり、絵や写真を見て湧き出たイメージを表現するのが好きです。
気持ちがあちこち飛びやすいところもあります。

4番の人  触覚系 Kinesthetic
先生と一緒にタッチを勉強したり、実験したり、リズムを体感するのが好きです。
体を動かしながらのほうが、頭に入ります。


さあ、自分のタイプ、思い当たりますか?
もちろん2つのタイプが混ざりあっていたり、今までの勉強でバランスよくなっていたり、
人によっては仕事は聴覚系プライベートでは触覚系という方もいます。
ここでは、型に分けるのが目的ではなく、自分や生徒の優位感覚を知ることが目的です。

今まで「物分りが悪い」「通じない」と感じていたとしたら、先生と生徒の優位感覚が違う場合が多いようです。
指導時に先生の優位感覚ではなく、生徒の感覚を理解して話すことにより、強く深い信頼関係を築けることを感じていただけると思います。

また、何かを理解させたり、暗記させる時に生徒さんの優位感覚を使うよう指導すると効果がありますので、ぜひ試してみてくださいね。
私は、つい偏ったレッスンをしがちなので、4つの感覚をバランスよく配置することに気をつけています。

これらのテストは、こちらのHPで無料で受けることが出来ますので、生徒さんにもお役立てください。

■Test.ne.jp(コーチ・トゥウェンティワン運営)
http://www.test.ne.jp ※テスト一覧から「優位感覚チェックテスト」にお入りください。

最後に私はこの学習スタイルをもっと研究し、その結果をこのコーナーでみなさんのレポートを発表出来たら!と思っています。
どうぞ、指導の現場の声、お母様の家での練習の様子など、お聞かせください。

■コーチングレッスン
http://plaza.rakuten.co.jp/coachinglesson/

■Coachinglesson.com
http://www.coachinglesson.com HPにて、コメント・質問・募集中です。



次回は、優位感覚をいかしたレッスンをしているニューヨーク在住のピアニスト、飯田さゆりさんのレッスンのレポートをお届けいたします。どうぞお楽しみに。

※書籍のご案内※
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青木理恵・保科陽子 著
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