はじめに/目次
ピアノを習う人なら誰もが知っている作曲家ブルグミュラー(1806~1874)。彼の「25の練習曲 op. 100」が長く広く愛されつづけている理由を、アンケートや取材、研究報告、コラムなどをとおして考えてみたいと思います。新しく始まった「ZADAN」はこのコーナーの裏サイトとも言える場所。全音ピアノピースやブルグミュラー周辺の音楽情報などについて座談会形式でお伝えしています。 (文責:飯田有抄)
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── はじめに ──
ブルグミュラー「25の練習曲 op.100」。この曲集を見たことも聞いたこともない、というピアノ学習者はおそらく日本中どこを探しても少ないのではないでしょうか?バイエルやメトードローズなどをひととおり終えた子供たちの多くは、大作曲家のピアノ作品へといざ旅立つまえに、この「25の練習曲」に触れています。いわばブルグミュラーは、学習者を教材の世界から芸術の世界へと、道先案内人のように導いてくれるのです。驚くことに、この曲集の人気は、現代の子供たちばかりでなく、そのお母さんや先生、さらにそのまたお母さんや先生の時代からずっと続いているのです。そしてなんと、これほどまでの分厚い人気層を誇っているのは、世界中でも日本が優勢のようです。つまりはそう、ブルグミュラー25の練習曲はいまや日本の生活文化の中に根付いた音楽ともいえるのです。
なぜそれほどブルグミュラーは、日本で長年にわたり広く受け入れられてきているのでしょうか?その魅力はどこにあるのでしょうか?その秘密や実態をさぐるべく、このコーナーでは、PTNA会員の皆さん、このホームページをご覧の皆さんとともに、さまざまなアンケート調査や取材を通して明らかにしていきたいと考えます。また、最新の研究による切り込みを、私と私の仲間である個人団体「ぶるぐ協会」のメンバーが、コラムやエッセーなどで登場してお手伝いします。どうぞお楽しみに。
ところで、みなさんは今年がブルグミュラー生誕200周年にあたる年だということをご存知でしょうか?!今世界中ではモーツァルト生誕250周年記念で盛り上がりをみせていますが、私たちは「勝手に生誕200周年記念祭」として、このコーナーを多いに活性化させたいと思います。皆でお祝いしましょう!
ZADAN
第9回 ピース邦楽曲を聴く 其の二 ~ピース邦楽曲の背景~(08/9/17)
第8回 ピース作品のご使用法(08/8/8)
第7回 ピース邦楽曲を聴く(08/8/1)
第6回 ピース的花鳥風月の世界(08/7/11)
第5回 ピースに何が起こったか!(08/6/9)
第4回 全音さんに行く!(08/5/23)
第3回 ミッション:欠番の痕跡を追え!(08/4/25)
第2回 ピースの諸相が知りたい!(08/4/11)
第1回 いざ、ピースの世界へ(08/4/4)
序にかえて(08/4/4)
連載
第15回 ブルグミュラーとバレエ音楽(1)(07/7/20)
第14回 好樂社の戦後版ブルグミュラー(07/1/26)
第13回 ブルグミュラーに立ち返る~湯口美和先生インタビュー(06/6/29)
第12回 「ピアノ道」と「引き出し術」(06/6/16)
第11回 楽譜の向こう側~春畑セロリさんインタビュー(06/6/9)
第10回 データからみるブルグミュラー(06/6/2)
第9回 鳴り響きの可能性?1/25曲×∞(06/5/26)
第8回 日本ブルグミュラー事始(06/5/19)
第7回 楽譜から見えるもの?江崎先生インタビュー後半(06/5/12)
第6回 江崎光世先生インタビュー~25練習曲をめぐって(06/5/04)
第5回 江崎光世先生公開講座(06/4/28)
第4回 パリと楽譜と音楽と(06/4/21)
第3回 故郷レーゲンスブルクを訪ねて(06/4/14)
第2回 第60回ブルクミュラーコンテスト(06/4/07)
第1回 タイトルと日本語訳(06/3/24)
飯田 有紗
1974年北海道小樽市生まれ。ブルグミュラーを北の大地で弾いてすごした昭和時代、もっとも得意とする曲は「さようなら」。個人団体「ぶるぐ協会」調査員(00002)、広報担当。
東京芸術大学音楽学部楽理科卒、同大学院音楽研究科修士課程修了。20世紀音楽、武満徹研究。大学院修了後より同大学非常勤講師(「音楽研究センター」所属)、日本音楽学会本部事務を務めるかたわら、NHK-FM「あさのバロック」、季刊「エクスムジカ」演奏会評、東京交響楽団定期演奏会サントリーシリーズ解説等の執筆を行う。2006年3月よりPTNAにてブルグミュラー研究プロジェクトを開始。2007年12月シドニーMacquarie大学大学院 Master of translation and interpretation修了。
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