ハイドンの世界

第12回 アダージョ Hob.XVII/9 ヘ長調

2007/07/20
ADAGIO Hob.XVII/9 F:

楽譜にすると、1ページしかない、小さなロンド形式の作品です。この曲は1786年にクラヴィーア用の編曲を集めた曲集に収められていましたが、何の編曲なのか、原曲が分かっていません。派手さはありませんが、まるで自分自身に語りかけているような優しい雰囲気に包まれた曲です。

ハイドン・ひとことメモ
「第12回 ハイドンの性格 その1」
ハイドンの音楽を聴けば、それだけでハイドンがどのような人であったか大よそ想像がつきますが、ここでは伝記によって伝えられているハイドンの性格を書いてみたいと思います。

─ 几帳面で、きれい好き
努力してそうなったのではなく、おそらく生まれつきのものであったようで、彼の召使いたちにも家事全般についてもそうであったようです。また、几帳面なことの好きであったハイドンは、自分の勉強の時間と仕事の時間をきちんと決めていて、必要上どうしてもそれを変えられると、不快に思ったそうです。

─ 陽気で冗談が好きで、庶民的、そして洗練されたものもあった
最高度に発揮されたものは独創的な音楽での機知であり、ハイドンの音楽の中にある、冗談めいたような、また何かをからかっているような愛着のわくようなフレーズは、まさにハイドンの性格そのものと言って良いようです。
アダージョ Hob.XVII/9 ヘ長調
♪試聴 

前山 仁美(まえやまひとみ)

1987年3月22日生まれ。
1996年 ピティナ・ピアノコンペティションB級奨励賞。1998年 第15回教育連盟ピアノオーディションA部門入賞、同入賞者演奏会出演。2000年 ピティナ・ピアノコンペティションD級銅賞。2001年 第17回かながわ音楽コンクールユースピアノ部門中学生の部第1位、総合第2位、神奈川新聞社社長賞受賞。トップコンサートにて神奈川フィルハーモニー管弦楽団と共演。2003年 第1回カワイ主催ロシアン・ピアノスクール in 東京受講、受講生選抜公開演奏会出演。2004年 第5回ショパン国際ピアノコンクール in Asia、アジア大会奨励賞。第9回浜松国際ピアノアカデミー受講。ピティナ・ピアノコンペティションG級金賞、併せて東京都知事賞、讀賣新聞社賞、ヒノキ賞、王子賞、洗足学園前田賞受賞。第2回カワイ主催ロシアン・ピアノスクール in 東京受講、受講生選抜公開演奏会出演。2005年 フランスのMoulin d'Andeにて行われたマスタークラス受講。アメリカにて行われたジーナ・バックアゥワー国際ピアノコンペティションYoung Artist部門第6位。第3回カワイ主催ロシアン・ピアノスクール in 東京受講、受講生選抜公開演奏会出演。
2006年 ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、聴衆賞受賞。併せて文部科学大臣賞、讀賣新聞社賞、ミキモト賞、王子賞、三菱鉛筆賞受賞。

幼少の頃より現在に至るまで江口文子氏に師事。モスクワ音楽院にて、パーヴェル・ネルセシアン教授に師事。これまでに、佐藤俊、日比谷友妃子の各氏に師事。

ハイドンの世界:http://j-haydn.blogspot.jp/

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