ソロ部門・デュオ部門
掲載日 | 級名 | お名前 |
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2016/01/29 | グランミューズG級 | 土屋 絵葉さん |
隙間時間にも努力を重ねて 強い気持ちで挑んだ全国大会
つちやえば◎幼少を仏パリにて過ごす。2011年、桐朋学園大学音楽学部卒業、2013年、同研究科修了。在学中、最優秀の成績をおさめるなど選抜演奏会Students' Concert、卒業演奏会に推薦される。桐朋オーケストラと共演。2013年〜2015年、桐朋学園大学音楽学部にて嘱託演奏員を務め、演奏家、指導者、伴奏員として活動している。 2015年、第39回ピティナ・ピアノコンペティション全国決勝大会グランミューズG級金賞、読売新聞社賞。第7回神戸芸術センター記念ピアノコンクール銀賞。多摩フレッシュ音楽コンサート2013最優秀賞。2011アジア国際音楽コンクール第1位。第2回フレッシュ横浜音楽コンクール金賞、審査員特別賞。 2012年、2014年、2015年にコンクールの副賞による日本芸術センター主催、立川市地域文化振興財団主催のソロリサイタル開催。 現在、川村文雄、広瀬康の各氏に師事。第1部出演
演奏曲目
バーバー:ピアノ・ソナタ Op.26より 第1、4楽章
ピアノを始めたきっかけを教えてください。
母が声楽家だったこともあり、ピアノが家にあったため物心つく前から弾いていました。ピアノを習い始めたのは5歳からです。母の勧めで音楽科のある高校に入りましたが、うまくいかずピアノをやめようかな......と思ったこともありました。ピアノとしっかり向き合おう!と思えたのは大学に入った頃で、そこから無我夢中で毎日練習しました。現在は音大伴奏員や一般職のお仕事で人生経験を積みながら、ピアニスト、指導者として活動しています。
大学に入ってからが第二のピアノ人生の始まりだったのですね。高校生活と大学生活での変化には、どういったものがありましたか。
高校ではクラス活動もあり友人たちと青春を謳歌しましたが、大学に入り、それぞれ自分の時間をもつようになりました。私はその中で伴奏や室内楽に触れる機会が多くなりました。アンサンブルによって「呼吸」への意識が高められたように思います。また、声楽の方の伴奏をすることが多かったためオペラや歌曲を通じて「言葉」や「物語の背景」「場面転換」などにも意識を向けるようになりました。
ピティナを受けようと決めたきっかけは何でしょうか。
学生時代から、ピティナのコンクール動画の配信を見ていて、レベルが高いコンクールだと思っていました。昨年友人の全国決勝大会での素晴らしい演奏をホールで聴いて、ピティナに対する憧れの気持ちはさらに強くなりました。今年は新設の部門があるということで興味が湧き、未知の領域でしたがグランミューズG級に挑戦しようと思いました。
では、コンクールでの演奏曲目はどのようにして選びましたか。
予選本選は新しいレパートリーで挑み、全国決勝大会は、演奏時間を考慮しつつ、学生時代のレパートリーからそれぞれ個性のある曲を選びました。例えば、ラフマニノフ《音の絵》には民族的なリズム感がありますし、リスト〈ダンテを読んで―ソナタ風幻想曲〉はダイナミックなエモーションの中に、緊張感、不気味さ、眩いキラキラ感など、多くを表現できる魅力があります。
それぞれの曲の魅力をしっかり捉えているのですね。お仕事をされているなか、どのように練習をされていたのでしょうか。
練習時間が限られていたので計画を立てて練習を行っていました。また、全国決勝大会に向けては、それまでに頂いた講評を全てノートに記入し、毎日のように見て改善を心がけました。仕事の休憩時間や電車での移動時間には、楽譜を見たり、自分の演奏の録音を聴いたりしました。そして、本番の間際でしたが今年の特級セミファイナルも聴きに行きました。級やプログラムは違うけれど、同じホールで、どのような響きで演奏しているか、どんな姿勢で臨んでいるかなどに着目して、自分の決勝大会をイメージしながら聴いていました。
ピアノが傍にないときでも、その場で意識できる最善の取り組みをされてきたのですね。全国決勝大会での入賞結果を知ったときは、どのようなお気持ちでしたか。
授賞式のときは残念ながら仕事中だったのですが、結果は別部門で全国へ進んだ先輩からのメールで知りました。金賞と聞き、信じられない思いでしたが、ピティナのホームページで結果を見て実感が湧き、安堵の気持ちに包まれました。全国決勝大会では、ネガティブにならず「誰よりも強い気持ちで挑もう!」と気持ちを整えてきたので、報われた思いもありました。
金賞受賞、おめでとうございます! 入賞者記念コンサートでは、バーバー《ピアノソナタ》op.26より第1,4楽章を演奏してくださいますね。なぜこの曲にしようと決めたのでしょうか。
この曲は不思議な面もありますが、技巧や歌心もあり、物語のような曲なので子供から大人まで楽しめる曲だと思います。バーバーを弾くのは初めてですが、この曲は近代的なメロディーや和声が魅力で、何年も前から弾きたいと思っていました。特に好きな1楽章では、鉄の匂いや煙を感じますし、4楽章は激しく、心を揺さぶられます。
以前から弾きたいと思っていた曲を選ばれたのですね。入賞者記念コンサート当日への意気込みを教えてください。
私の演奏を通じて、音楽の新しい発見や魅力を見出していただけたら嬉しいです。素晴らしいホールで皆様と夢のような音楽のひとときを共有できたら幸せです。その目標に向けて頑張ります!
入賞者記念コンサート当日の演奏を楽しみにしております。それでは、次の目標に向けての抱負をお聞かせください。
多くの地で演奏活動をしたり、国内外のコンクールに挑戦したり、協奏曲や室内楽などレパートリーを増やしながらこれからも精力的に活動していきたいです。また、これまでの経験をいかして、多くの子どもたちにピアノの魅力や楽しさを教えることのできる指導者になりたいです。
Youtube - 決勝での演奏
- 2016/03/21(月・祝) 第1部 第1部 13:00~開演/2部 17:30~開演
- 【会員・学生】各部:3,000円 通し券:5,000円
- 【一般】各部:3,500円 通し券:6,000円