ミスを恐れない気持ちで、もっと、もっと上を!
C級
大西梨里 さん
★演奏曲目★
ショパン:ポロネーズ ニ短調 Op.71-1
◆どのようにしてピアノを始められたのですか?
5歳のとき、母の知り合いの紹介で、いま習っているピアノの先生の発表会を聴きに行きました。そうしたら、その雰囲気がとても素敵だったんです。私も「こんなステージの上で、ドレスを着てみたいな」って思ったので、そのままその先生にピアノを習い始めました。
◆女の子なら、可愛いドレスには誰もが憧れますよね。ピティナ・ピアノコンペティションを受けられたのも、その先生のお誘いがあってのことなのでしょうか。
はい。先生の生徒さんでコンペを受けている子はそこまで多くはないですけど、先生が、私に合っていて勉強にもなるから、って判断してくれたので、受けています。
◆大西さんは、コンペティションもステップも、毎年たくさん継続して受けてくださっていますが、それには何か理由があるのですか?
初めてA2級に挑戦したとき、本選優秀賞をいただいたことで、自分に自信がついたんです。それ以来、「もっともっと上を目指そう!」って思って、毎年受けています。それと、ステージが大好きなので、毎年春が来ると「次のコンペはどうしようかな?」ってワクワクするんです! ステージがしばらく無いとウズウズしてきちゃうくらいで、コンペとステップ併せて37回受けています。
◆ありがとうございます! 本当にステージに立つことがお好きなのですね。
はい。特に2013年度は、小6でC級を受けられる最後のチャンスだったので、いつもより気合を入れて頑張りました。今まで入賞やベスト賞はもらっていたけれど、今回はもっと上を目指そうって思ったんです。
◆「今年こそは……!」というお気持ちが強かったのですね。では、課題曲はどのようにして決められているのですか?
課題曲はいつも先生が聴かせてくれた中から、直感で好きなものを選んでいます。それらを時代順に並べてみて、しっくりこなかったら、聴き映えが良くなるように入れ替えることもあります。
◆曲目だけでなく、曲順からくる「しっくり感」も大事なのですね。予選通過後はどのような練習をされましたか?
本選で弾くハイドンとグリーグとをしっかり対比させられるよう、心がけました。特にグリーグの民謡は、大人の雰囲気を出すのがとても難しくて、今回の課題曲の中では、この曲が一番勉強になったと思います。
◆時代ごとの弾き分けは大変だったことと思います。では、本選通過後はいかがでしたか?
過去2回の全国大会では、ミスをしないことばかり考えてしまっていて、きれいに弾けたけれど「何だか……」っていう思い残しがあったんです。今回、その反省を生かして、ミスを恐れず悔いの無いような演奏ができるように、練習しました。当日は朝一番だったんですけれど、練習通りの演奏ができたので良かったです。
◆ご自分をすべて出し切った演奏での金賞獲得、本当におめでとうございます!
ありがとうございます。「何かの賞に入ってればいいな」っていう気持ちだったので、銀賞まで名前が呼ばれなかったときは、がっくり肩を落としました……。まさか金賞を受賞できるとは思っていなかったので。でもその次に私の名前が呼ばれたから、最初は何かの間違いじゃないかと思って。思わず賞状の名前を何度か確認してしまいました。
◆念願叶っての入賞者記念コンサート出場、とても嬉しく思います。大西さんは「ショパン/ポロネーズ Op.71-1」を演奏してくださいますね。
はい。この曲も好きで選んだ曲で、1月に別のコンクールで演奏する曲なんです。入賞者記念コンサートの頃にはたくさん弾き込んでいるので、熟した良い演奏ができると思います!
◆それはますます楽しみです。入賞者記念コンサートに向けての意気込みをお聞かせください。
出場するみんながとても上手なことは分かっているので、私もそこに一緒に出られることが本当に嬉しいです。力をすべて出し切って、一生懸命頑張ります!
◆素敵な意気込みをありがとうございました。では最後に、次の目標に向けての抱負をお願いします。
来年度から中学生になって、ピアノと学業との両立が大変になってくると思いますけれど、ピアノの練習量を減らすことなく、今まで以上に頑張ってコンペにも挑戦し続けていきます。
(取材日:2013/12/09)